《歌劇・鳥たち》=ヤツガシラ [野鳥]

ヤツガシラ(05.mar.7)埼玉県八潮市
ヴァルター・ブラウンフェルス作曲、歌劇『鳥たち』は古代ギリシャの喜劇作家、アリストファネスの『鳥』(BC414)を基にして作られました。初演は1920年、ブルーノ・ヴァルターの指揮によってミュンヒエンにて上演され、聴衆と批評家の双方から絶賛をあびました。当時、アインシュタインは「これほど完全な芸術作品がかってドイツの歌劇場で上演されたことがあっただろうか?」と高い評価をしています。また、後年(1950)、指揮者ブルーノ・ヴァルターは作曲者に宛てた手紙で「・・・あなたの高貴で愛すべき作品である『鳥たち』によってわれわれがともに過ごしたミュンヒエンでの日々は私にとってますます重要なものになっています」。 「二人の旅人が鳥の世界を訪ねミソサザイの案内で王様のヤツガシラに合います。ヤツガシラは小鳥たちが王様を欲していないことを旅人に嘆くのです。旅人は天と地の間に砦を築き人間と神の両方から高い関税を取って人間と神との結びつきを阻止して、両者を支配することを教えます。ヤツガシラはこの計画に狂喜し、鳥たちに砦を築かせます。そこへ、プロメテウスが現われて、天の神ゼウスの意思に背かぬよう警告しますが誇り高い鳥たちは無視して戦いの準備をするのです。すると、猛烈な嵐によって砦は破壊されて平和が戻ります」。
1933年、ドイツ第三帝国は近代絵画や音楽、文学、視覚芸術など近代芸術運動を頽廃芸術として健全なドイツ芸術の伝統、良俗に反するとしてカンディンスキー、クレー、ムンク、シャガール、キリコ、モディリアーニなどのモダンアートの巨匠たちの作品を全ドイツの美術館から押収してしまいます。また、音楽の分野では黒人のジャズやユダヤ人やスラブ人の作った音楽は人種的に劣った血統の芸術であり古典的な美の表現から離れ、自然や事実を歪めて表現しているとしました。 ブラウンフェルスもまた血統的には四分の一がユダヤであることとして、1933年4月、ケルン音楽大学の学長の職を追われ、彼のすべての作品を頽廃音楽として抹消してしまいました。後にナチスは頽廃芸術として烙印を押した作家たちの作品を集めて頽廃芸術展を開き晒し者にしたのです。それはナチス政権のプロパガンダの一環でした。結果、多くの有能な人たちがドイツから国外に逃れました。初演で指揮をしたヴァルターや高い評価を与えたアインシュタインもナチの弾圧を逃れ米国に亡命をしましたがブラウンフェルスはドイツを離れることはありませんでした。『鳥たち』が再び認められベルリンで演奏されたのは1994年、演奏会形式による上演でした。頽廃芸術として抹消されてからベルリンで上演されるまで74年が経っていました。








素敵な格好の鳥ですね!
実際に見るのは難しいのですか?
久しくバードウオッチングに行ってないので たまには行きたいです。
by 弦巻方面 (2009-11-01 14:05)